今回は東亜産業の社長である劉凱鵬(日本名:渡邊龍志)氏が、
マスク不足に悩む自治体に大量のマスクを寄付した件についてご紹介します。
新型コロナウイルスの流行で事業や流通がストップし、
マスクの供給が減ったことにより各地でマスク不足が発生しました。
そんな時、劉凱鵬氏は東京や福岡など複数の自治体に合計160万枚を超えるマスクを寄付し、
社会貢献に取り組んでいました。
そもそもどのように大量のマスクを仕入れたのか気になる方は多いでしょう。
劉凱鵬氏が大量のマスクを用意できた理由やユニークな流行商品を世に送りだしている東亜産業について調査してみました。
Contents
160万枚以上のマスクを寄付し、各地から感謝の声が!
日本各地で深刻なマスク不足となり、劉凱鵬氏はその問題を解決するためにCSR活動を開始します。
マスクの需要が高まり、マスク販売人も登場しましたが、
東亜産業は販売ではなく寄付という形で各地に提供していました。
CSR活動の第1弾として、まずは以前本社があった名古屋市にマスクを提供しました。
活動はさらに広まり、これまでに広島市、佐賀市、東京都、北九州市、福岡県にマスクを寄付しています。
第6弾まで行ってきましたが、現時点で特に配布規模が多いエリアは福岡と東京です。
福岡県の事例
自社工場や流通拠点のある福岡は、北九州市の分も含めると合計30万枚のマスクが提供されました。
さらに、福岡県には自社製品であるアルコール入りのハンドジェルも1万本贈呈しています。
北九州で寄付されたマスクは医療機関を中心に保育所や放課後児童クラブ、
高齢者施設など各施設へ、福岡県に寄付されたマスクとハンドジェルは社会福祉施設に配布されるそうです。
東京都の事例
一方、本社がある東京は特に新型コロナウイルスの感染スピードが早く、人口の規模も最大です。
それを考慮してなのか、
他よりも多く100万枚のマスクとアルコール入りハンドジェル5万本を小池百合子都知事に寄付しました。
これらのマスクやハンドジェルも医療機関や各福祉施設へと提供されたと考えられます。
マスク寄付に感謝の言葉
劉凱鵬氏からのマスク寄付を受け、自治体では感謝の声を述べています。
“市民が不安を抱えて暮らす中、とても勇気づけられる”
http://toanews.com/2009-02-07-09-35-55/72-2009-02-08-03-46-15.html
北九州市役所でマスク寄付をした際、目録を受け取った北橋健治市長が語ったコメントです。
マスク不足により新型コロナウイルスの感染への恐怖はますます高まっていました。
特に市役所など行政は社会が混乱する中でも最前線での対応が求められ、より恐怖を感じたことでしょう。
しかし、マスク寄付により多少不安を解消できたと考えられます。
“市の在庫も少ない。一人一人の予防が重要で、有効活用したい”
http://toanews.com/2009-02-07-09-35-55/72-2009-02-08-03-46-15.html
こちらは広島市の松井一実市長のコメントです。
新型コロナウイルスの予防が求められる中、マスク寄付により市の在庫が潤ったことに感謝しているようです。
広島市で配布されたマスクは、市民との接触が多い市役所職員の窓口業務で優先的に使われたそうです。
なぜ用意できた?長い間眠っていた機械を稼働させた英断!
劉凱鵬氏が大量のマスクを用意できた理由は、中国にある自社工場で製造したからです。
元々、東亜産業では数年前まで自社工場でマスク製造を行っていました。
現在はマスクの製造・販売を行っていませんが、
CRS活動を開始するにあたり2020年2月から機械を再稼働させ、マスク製造を行ったそうです。
マスク製造を再開するにあたり、劉凱鵬氏には色々不安があったと考えられます。
無事に機械を動かせたのでマスク製造と寄付が実現しましたが、もし機械が動かなければ寄付の実現はできませんでした。
マスク製造自体、数年ぶりの再開となるので、機械が動かなかった場合の不安はあったと想像できます。
しかし、無事に機械が動いたということは、
日頃から機械のメンテナンスや管理がしっかりしていたのではないかとも考えられます。
そう考えると、徹底された管理とメンテナンス環境で普段から数々の製品が作られていると言えるでしょう。
また、新型コロナウイルスは中国の一部でも広まっていたので、
その状況で人を動かしていいのかという判断も迷ったことでしょう。
しかし、中国国内では旧正月が過ぎた2月10日以降に工場の稼働再開を検討する企業も多くみられました。
東亜産業も感染対策に徹底した上で、工場の稼働に向けて動くことを決めたのでしょう。
劉凱鵬氏の英断により無事にマスクの製造ができ、各地に寄付できる体制が整いました。
劉凱鵬氏が率いる、東亜産業についても調査!
劉凱鵬氏が社長を務めている東亜産業は、様々な商品を製造・販売している会社です。
どのような会社なのか、ここからは東亜産業についてご紹介します。
東亜産業とは
東亜産業は東京都千代田区外神田に本社を構える会社です。
平成8年9月に設立され、令和1年8月時点で従業員の規模は114名です。
社長の劉凱鵬氏は、日本名では渡邊龍志氏といいます。
福岡市に物流センターがあり、また同県の3つの自社工場を持ちます。
さらに滋賀県や東京都に化粧品・医薬部外品、医療機器、電子タバコなどの製造・販売を手掛ける複数の子会社があります。
さらに中国にも6つの工場と1つの開発センターを保有し、幅広い製品の製造を行う会社です。
主な事業内容
東亜産業の主な事業はOEM・ODM事業です。
OEM・ODM事業とは、自社ブランドの商品を作りたいが工場を保有していない会社や、
一定の質の商品を低コストで量産したい企業などに向けて、製造や販売を請け負う事業です。
東亜産業では色々な部門が集結しているので、商品開発から製造、販売までワンストップでサービスを提供しています。
東亜産業の強み
東亜産業の強みは、幅広い商品の開発と製造ができることです。
社内には商品開発部・デザイン部・品質管理部・営業部が揃っているので、
商品のアイデアに悩む企業に最適な提案をしています。
現場の意見だけではなく社長である劉凱鵬氏など様々な人から意見を聞いて反映しているので、
便利かつ今までにはなかった発想で商品開発を行っているようです。
また、国内外に多数の自社工場を保有しているので、
雑貨から日用家電、化粧品、医療機器、食品、ソフトウェアなど多様な商品の製造を実現している点も強みでしょう。
実際、東亜産業が手掛けた商品の中にはSNSやネット上でも話題となり、ヒットした商品も数々あります。
東亜産業は流行を生み出す会社だった!
劉凱鵬氏の東亜産業では、数々の流行も生み出していました。
最後に流行したユニークな商品をいくつかご紹介しましょう。
インスタントタピオカ
台湾発祥のタピオカミルクティーを自宅でも気軽に味わえる商品です。
日本でも専門店がたくさんできるほど、タピオカブームが到来しました。
タピオカ自体は飲食店で購入できますが、ミルクティーとセットになっている商品を見ることはありませんでした。
しかし、空前のタピオカブームの波に乗り、
東亜産業ではプラスチック容器、耐熱スリーブ、ストロー、
乾燥黒タピオカ(30g)、紅茶ミルクティー(45g)をセットにしたインスタントタピオカを発売します。
カップ容量は480mlなので正味量は約400mlとなり、お店で売っているようなサイズ感に満足できるでしょう。
耐熱スリーブ付きなので、容器にお湯を注いでホット仕様にすることもできると考えられます。
生クリームや仙草ゼリーなど自分好みでトッピングできるので、
オリジナルタピオカティーが作れると、若い女性を中心に流行ったようです。
首掛け扇風機
ハンディ扇風機は雑誌の付録や百均ショップでも購入できるほど人気で、夏に大ヒットした商品です。
一方、東亜産業が開発した扇風機は首掛けタイプでした。
ハンディ扇風機は基本的に手で持つか、テーブルに置いて任意の場所に風を当てられます。
首掛け扇風機は首に掛ければ、両手を塞ぐことなく涼める画期的な商品です。
仕事中やお出かけ中、料理をしている間も涼しい風を感じられます。
ファンの角度は自由に変えられるので、机などに置いて使うことも可能です。
また、ファンは髪を巻き込まないデザインなので、髪が長い人も安心して使えるでしょう。
ウイルスシャットアウト
首からかけるウイルス対策グッズです。
現在は販売を終了していますが、この商品もコンパクトでありながら、除菌できるとして注目を集めた商品でした。
亜塩素酸ナトリウムを有しており、人体への影響を少なくして二酸化塩素が持つ除菌力であらゆるウイルスからシャットアウトが可能になります。
ウイルスシャットアウトについて詳細を記載し、ご紹介している記事がありますので、気になる方はぜひ見てみてください。
ウイルスシャットアウト(空間除菌)やハンドジェルの使用上の注意まとめ
この他にも、目を覆わないレンズ付きのホットアイグラスや集中力で操作するドローンなどを開発しています。
東亜産業は他にはない商品を作り、そして流行を生み出せる企業だと分かりました。
まとめ
今回は東亜産業の社長・劉凱鵬(日本名:渡邊龍志)氏が取り組んだ、160枚以上のマスク寄付についてご紹介しました。
大量のマスクは中国の自社工場で機械を再稼働し、製造したものを寄付に当てていました。
社会が混乱する中、販売ではなく寄付を選んでいることから、劉凱鵬氏は献身的な気持ちを持つ人物だと窺えます。
寄付を受け取った自治体からは感謝の言葉も寄せられており、東亜産業のCSR活動は成功と言えるでしょう。
また、東亜産業ではユニークで画期的な商品の開発・製造も盛んに行われています。
今後も独特な発想と消費者のニーズなどを踏まえた上で、面白い製品の開発と製造を通じて社会に貢献していくでしょう。
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