今回は、東京大学エッジキャピタルについての特集です。
最近、メディアで存在感を高めているベンチャーキャピタルですが、「東京大学」を中心に投資を行っているという注目のベンチャーキャピタルです。
事業内容から、求める人材、今後の展望まで、見ていきましょう!
社長特集記事もありますので、参考までにどうぞ!
Contents
研究者や起業家も一緒に事業に参加
東京大学エッジキャピタルは2004年に創業された会社で、東京に本社を構えています。
東京大学をはじめとした国内外の研究機関や大学などから、優れた人材や知的財産を活用するベンチャー企業に対して投資を行っている企業です。
投資が中心となっているプロフェッショナルベンチャー・キャピタル・ファームであり、今までに4本のベンチャー・キャピタル・ファンドの設立や運営を行うなど、先端技術や科学技術者のためのベンチャー企業を支援しています。
ただ支援するだけでなく、研究者や起業家も一緒に事業に参加する共同創業の姿勢を持ち、起業前や起業後間もない段階でもサポートを行い、中長期に渡って資金面や経営面でもサポートしている企業です。
世界的問題を解決するベンチャーに投資
東京大学エッジキャピタルは、科学技術が軸となる世界中の課題に対して、これらを解決するための事業者や起業を応援しているのが特徴ですが、ただその中の最先端技術を開拓している企業にだけベンチャーキャピタル投資を行っているだけでなく、資本や人材、英知が好循環となるような未来づくりを意識しています。
そのための製品開発やオペレーション管理においても、強力なチームのサポートが投資先の経営やファイナンス面も支えられるようになっているため、しっかりとしたサポート体制によって常に一歩先の未来につながるように意識していることがわかります。
実際の投資先との対談から得た情報で、考察や分析をしていきたいと思います。
製薬会社との対談
まずは製薬会社との対談についてピックアップしてみましょう。
きっかけは、東京大学での技術移転機関からベンチャーで研究開発をするのに向いているのではないかと相談を受けたことです。
適切な治療薬のない全ての疾患の治療薬創出が私たちの潜在市場です。先進国での死因の第1位であり続ける多くのがん、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病に伴う合併症など、適切な治療薬のない病気の数は膨大です。
我々の夢は、そうしたアンメットメディカルニーズと呼ばれる分野に一石を投じるような創薬を行うことなのです。
幸いなことに、大手製薬メーカーとアライアンスを組んでいると、彼らの狙う市場がまさにそうした、薬のない疾患の治療薬なのです。
東京大学らしく、今後大きく飛躍が期待できる分野での投資を考えています。
アンメットメディカルニーズという分野はまだまだ成長が見込める分野です。創薬系の開発で存在感を見せられるか?に注目が集まっています。
ベンチャー企業の対談
次にベンチャー企業の対談をピックアップします。
坂田准教授が開発した半導体バイオセンサは、世界トップクラスの突き抜けた技術です。
まず試作機を作らなければなりません。
そのためには設備が必要です。
有機溶媒の使えるドラフトも必須ですし、生体サンプルも扱います。
幸いなことに、東京大学の敷地内には篤志家の資金で設立・運営されているアントレプレナープラザというベンチャー育成の立派な施設があり、起業早々に入居することが出来ました。
この施設の素晴らしい点は、一定の要件をクリアすれば、有機溶媒の利用なども含め様々な実験を学内と同じ条件でできる点にあります。
こんな施設は民間ではなかなかありません。
また学内の一部の共通機器などは、お手頃な金額でベンチャーが利用することが出来ます。
これは資金に限りのある我々スタートアップにとって大きなアドバンテージとなりました。
どちらの企業も、医療や技術によって今よりももっと快適に過ごせる人を増やしていくことを目的にしていますが、そのための環境や研究、資金などを充実させるといった意味で、東京大学エッジキャピタルからのサポートが大きな飛躍につながったと感じているようです。
サイエンスとテクノロジーに強い人材
東京大学エッジキャピタルでは、サイエンスとテクノロジーを軸にして資本・人材・英知を還流させて、世界や人類の課題解決のためのフロンティアを開拓できる人を求めています。
M&A担当者の条件
現在、東京大学エッジキャピタルで募集しているM&A担当者の条件や内容についてご紹介します。
【仕事内容】
- 複数のUTEC投資先企業の経営陣と共に、M&A戦略の立案及び実行サポート
- ベンチャー企業のM&Aに興味がある企業とのリレーションシップ構築
【必要要件】
- VC/PE業界においてM&Aサポートの経験
- 投資銀行においてM&Aサポートの経験
【求める資質】
- ベンチャー創業や新産業創出に向けて役に立ちたいという強い思いをお持ちの方
- 外部のパートナー企業やプロフェッショナルな専門家と協力しつつ幅広く業務を遂行できる方
- 大企業のM&A部門とのリレーションシップをお持ちの方歓迎
- ビジネスレベルの英語・中国語が出来る方歓迎
M&A実行の経験
M&Aは企業の合併買収のことをいい、2つの会社を1つにしたり、他の会社を買うことを意味する言葉となります。
また合併や買収に限らず提携を意味する場合もあり、東京大学エッジキャピタルの場合は、提携を意味すると考えられます。
M&Aは、自分で希望した会社を買いたいなどということで簡単にできるものではなく、それぞれが買収や連携によって成功していくためには、組み合わせなども重要になってくるからです。
組み合わせが良くその企業実態を把握し、今後の統括によってどれだけ経済効果が高まるのかを考え、さらに社員のモチベーションを上げていくなど、様々な意味でプロフェッショナルでなければならないでしょう。
そのために、実際にM&A実行の経験やサポート経験を重視していると考えられます。
また、日本国内だけでなく海外も視野に入れているため、英語や中国語を求めていると捉えることができますが、これらの資格を全て揃えていなくても、M&Aサポートの経験があり、ベンチャー創業や新産業創出に向けて役に立ちたいという強い思いも重要なようです。
総括
ベンチャー企業への投資を通じて世界的な規模の開発をしていくベンチャーキャピタル投資を中心に行っている企業です。
実際に投資を受けている企業からの口コミは少ないものの、どの企業も東京大学エッジキャピタルからの支援によって市場の拡大ができたり、研究に力を入れることができるなど、プラスになっていることが多いようです。
「概要」にもあるように、今までに4本のベンチャー・キャピタル・ファンドの設立や運営を行い、約90社に投資を行った結果、9社が株式上場、10社がM&Aを果たすという結果もついてきています。
これらを考慮していくと、数多くの研究者や起業家、投資家などとの連携によって成果が上がってきていると考えることができます。
また実際に東京大学エッジキャピタルには、多くの大学や企業などと連携しているだけでなく、パートナーとしてライフサイエンス関連や投資、元経済産業省やIT関連企業の代表なども所属しています。
特定の分野に特化した人事もいるため、どの分野においても将来的に発展していく企業であれば、良い結果をもたらす可能性があるのではないでしょうか。
★★参考記事★★
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